もののあはれ
家の前にある山桜は背が高く、見上げないと咲いていることに気づかない時がある。
風と共に散り始めてから気づくこともあるが、
流れるように飛んで散ってゆく桜吹雪は、はかないだけに美しい。
日常は、朝起きてから寝るまで殆どルーティンワークのごとく決まっている。
その間に仕事があったり、人との出会いがあったり移動したり、
あっという間に時間が過ぎてゆく。
忙しくしていると視野が狭くなっているナ、
と思うことも度々(しょっちゅう?)あるし、
そういう時は、仕事まで雑になるような気がして「気分転換」をはかろうと
外をウロウロ一周したりもする....。動物的本能?が目覚めるのか、
そうやってどこかでバランスを取ろうとしているのかもしれない。
無意識ながら...
そんなこんなで忙しい日々が過ぎた朝のこと。
ポストの新聞を取りにいこうとして外に出たら、
上からひらひら毎落ちた桜の花びら....
散る花びらをながめながら、一瞬浮かんできた。
「もののあはれ」....
いつの時代もそうであったように、
春の花を愛で、鳥の声を聞き、想いを自然の中にも合わせ見ようとする。
(ちなみに鶯の初鳴きを聞いたのは4月13日だったね)
桜の散るさまに、季節はまた巡ってきたことを実感する朝だった。
五分咲き
岩手山の雪もやっと溶け出し、ウラの森から山桜とコブシの花が見える。
白と桃色のコントラストが控えめながら美しい...控えめだから美しい、か。
ウラの森の開墾を始めたのは丁度3年前の今頃の時期。
人の手も入らず薮だらけ、
生い茂る幽霊森のようだったがバッコンし少しずつ手を入れてきた。
それまでは、コブシの花も山桜の桃色の存在も知らずにいたが、
春になり、満開に咲く両者は、背景の岩手山と静かに調和していた。
新緑の季節は、すぐそこまで来ているのだよ、と言いたげに。